令和4年度 審査の様子

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令和4年【 第13回福井県ビルメンテナンスこども絵画コンクール 講評 】

 審査員代表 牧井 正人(坂井市立高椋小学校長)

1 最優秀賞
・大きなワニがたくさんのごみを食べ、リサイクルマシーンからはきれいな水が出て、花を育てているようです。色彩が鮮やかで、明るい未来を感じさせてくれます。生き物と人間が共存して、仲よくしている様子が描かれていて、最優秀賞にふさわしい作品です。

2 協会賞
・クジラロボットが海をそうじしている絵です。海の青い色合いが工夫され、赤やオレンジ色の珊瑚の色でさらに海が美しく見えます。クジラロボットの中の様子も丁寧に描かれていて、素晴らしい作品になりました。

3 館長賞
・いっぱいのごみがトラックの荷台に積まれ、虹の空を車で運んでいるアイデアが素晴らしい。子供らしい自由な想像の世界を描きました。ごみを空を飛ぶ車で運びたいとういう発想が個性的ですね。虹の道ならきっと車も飛べるんだという願いが伝わってきます。

4 金賞
・かたつむりがゆっくり進みながら、葉っぱのごみを集めているのでしょうか。自然界ではこのように生き物が美しい森をつくりだしていくことを、子供なりに考えたのでしょう。にじんだ緑の絵の具の表現がとてもキレイです。

5 銀賞① タコの大そうじ
・タコが吸盤を使って、いろんなごみを吸い取るアイデアを考えたのでしょう。海の中でタコが頑張っている様子が、青い海水の表現からも伝わってきます。海の青とタコの赤が対照的で、美しい色の調和を感じます。

6 銀賞② うみの大そうじ
 ・クジラやサメが海の大そうじをしているようです。船の上で釣りをしているのは、作者本人でしょうか。海を美しくしたいという気持ちで、多くの生き物を登場させ描いています。

7 銀賞③ 海のゴミしゅう集船
・海のごみの収集船は、大きな魚のようです。青い海と黄色い太陽が鮮やかな色で描かれていて、明るい未来を感じます。物語性のある、素敵な世界を創り出しています。

8 銀賞④ ゴミの分別!!~地球をきれいにしよう~
・三色の鳩がごみを分別して地球をキレイにしています。人間だけでなく、鳥や動物も協力して、ごみのない美しい世界を願っているのでしょう。優しい色合いで描かれ、平和な未来を感じます。

9 銅賞① うちゅうのおそうじ
・宇宙をみんなで楽しくそうじしている様子が伝わってきます。子供の時から、絵を描きながら、地球のことや宇宙のことを考えられることはとても素晴らしいことです。明るい色彩で表し、クレヨンで力強く描かれています。

10 銅賞② せかいをそうじするトンボ
・トンボを大きく描き、緑豊かな自然の世界をそうじしているのでしょう。トンボの大きな目は、どんなごみも見逃しません。トンボのおかげで、未来の自然が守られていくのでしょう。

11 銅賞③ 海のおそうじ
・海の中をおそうじする「さかなロボット」でしょうか。空き缶などのごみをどんどん吸い取っていきます。海の中の水の流れも工夫されていて、みるみるうちに海が美しくなっていくようです。

12 銅賞④ UFOクリーナー
・UFOがそうじする発想は、とても個性的です。宇宙のごみを集め、地球を美しくしようというアイデアです。ごみがいっぱいになったUFOと、虹をバックにお花をいっぱい空から降らすUFOが対照的に描かれています。


【総評】 「未来の地球を守る子供たちは、まさしく天才である!」

今年も県内の幼稚園、小学校等から多くの作品が集まり、過去最高の作品数となりました。これは、子供たちの自然を美しく守りたいと願う気持ちや環境への関心が高まってきているからではないかと思います。審査会では色彩豊かな表現、子どもらしい視点でアイデアいっぱいの絵の数々を拝見し、審査員一同、たいへん嬉しい気持ちになりました。参加された皆さん、そして指導された先生方、保護者の皆様に心から感謝いたします。
最優秀賞に選ばれた作品は、「動物たちとリサイクル」というテーマです。これは、この子の考えた「未来のそうじ」のアイデアです。大きなワニがたくさんのごみを食べて、美しい花を咲かせています。本当に子どもたちの想像力は、無限大です。この絵画展では、そうした子どもたちが自由に想像したアイデアをいっぱい感じることができます。他にも、「かたつむりそうじき」「海をきれいにするクジラロボット」「ゴミでそらをとぶくるま」「うちゅうのおそうじ」など、どれも夢があふれる、おそうじのアイデアに感心しました。
子どもたちはアイデアを考えるとき、これまでの生活体験の中から材料を探そうとします。好きな生き物や興味のあるものを通して、想像を自由に膨らませ、他人と違うアイデアを考え、挑んだのでしょう。一人一人の工夫によって、生き生きとそうじする姿を個性的に描いています。これが児童画のよいところです。
美術界の巨匠ピカソは、「僕のライバルは子供だけだ!」との言葉を残しています。福井県の芸術家である、故・小野忠弘氏も生前、「子供は天才だ!」と機会あるごとに語っていました。子どもは、絵を描く、ものをつくることの天才なのです。
保護者の皆様、是非、お子様の絵をお家に飾り、子どもの思いを大切に受け止め、個性やよさを認めると共に、大いに子供の天才ぶりをほめてあげてほしいと思います。
最後になりましたが、本コンクールを主催いただきました公益社団法人 福井県ビルメンテナンス協会の皆様、関係の皆様に感謝申し上げます。